23、総合営業推進・営業開発本部
  熊川部長の後継で営業開発本部北海道営業部を担当することになりました。
  三洋電機の事業分野は広範で分野・業界ごとに最も有効と思われる営業体制で推進しておりましたが
共通したテーマは「ユ−ザーの顔の見える営業を強力展開」することでした。
  ユーザーを大別すると民間と官公庁で、官公庁は予算執行機関ごとに中央政府関連(国立)と地方政
府関連(都・道・府・県、市・町・村)に分かれてきます。官公庁の流れは理事者側が中・長期事業推進計画
を立案し議会での可決を得て予算(事業)内容の大綱を決めていきます。それを基に年度毎の実施計画と
予算を具体化して議会の可決を得て発注されていきます。基本構想や中・長期計画から具体化されて発
注されるまで10年程度のスパーンで水面下での営業が展開されます。いわゆる川上営業です。
  官公庁の企画担当部門に基本構想段階から総合的な情報を提供(同規模自治体の状況など)しながら
提案営業を開始していきます。この時点での企画担当の方々との面談回数X滞在時間の和が成約率に繋
がってきます。情報を早く入手するには色々な方策がありますが・・・・・ここでは差し控えます。
  具体化していくと夫々の専門家が出入りしてきます。○○コンサルタント、総合設計事務所、設備設計
事務所、建築設計事務所、ゼネコン、サブコン、大手商社、××事務所、物件仕切屋さん等で強烈な支
配力が動き出してきます。我々の活動にも限界がありますが・・・・・社会の裏・表、●●権力(利権)などと渡
り合っていきますが、金の力(予算執行部門)には振り回されていきます。
  官庁毎に採用機器リストが整備されており、リストに登録されてないものは除外されます・・・登録申請か
らスターしていきます。器具・機器などで直接納入していくケースでは指名願を提出して入札参加していき
ますが全道212自治体に対応できるよう指名願いだけは提出しておりました。
  国家機関の事業の予算は各省庁関係が握っておりますが具体的に建物等を建てる場合は北海道開
発局の営繕部が窓口になります。営繕部には建築課と設備課があり設備課には電気係と機械係がありま
す。部長、課長、課長補佐などは定期異動(1〜2年)で変っていきますが都度キチントした挨拶が重要で
す。組織や仕事の流れは本当に複雑怪奇です。OBの天下りを入れて上手に受注に繋げていこうとする業
者さんの考え方が良く判りました。防衛庁関連も同様でOBを定期採用している業者が強いわけです。我々
は、最終の納入窓口でOBさんを受入れた業者さんにお世話になることになります。
  民間案件に対しては施主営業を徹底的に進めました。大手では金融機関(保険会社、銀行、証券会
社、サラ金、団体金融など)、ホテル・レジャー関連(プリンス、カラカミ、JRなど)、商業施設(各スーパー、
CVS、百貨店など)、その他施設等(北海道電力、北海道ガス、各放送会社、各石油会社、各建販会社、
etc)官公庁案件も民間案件も情報を探ってからフィニッシュするまでの営業活動は、長期間に亘って色々
な関係者と会ったり、仕掛けたり、重要な約束事をしたりで営業状況を刻一整理しながら進捗内容のチェッ
クと次の手を検討していくことになります。つまり案件ごとのファイル(カルテ)を整備し情報の共有化をはか
り部員がいつでも対応できる仕組みが必要となりました。
  刈取り部隊の事業部門との連携が重要になってきます。お互いの目標は明確で@メーカーリストに載せ
る。Aスペックイン(設計指定)させる。B付加価値のある実納入をはかる。C保守契約をする。Dリピート
に繋げていく。・・・・最終的には事業部門がやりやすい方向にもっていく・・・・・・活動スタンスでした。
  出先機関としての存在意義、使命感などを組織が変る度に思い起すのですが、工場で造った製品を最
終ユーザーに如何にシンプルな手法でお届けするか、営業費用を極限までローコスト化して顧客満足度
を向上させていくかがいつも念頭にありました。グループ全体で合理化できる部分は徹底的に推進し、前
向きな費用を幾ら投入出来るかが競争力に直結してきます。本部とは総体的な話合いも結構やりあいました。
大型物件は設計事務所もゼネコンもサブコンも殆ど東京本社の役員直轄担当になってきます。渋谷、新宿、
五反田、永田町などにある本社事務所を良く訪問しました。東京で活動している皆さんの支援を得てですが
昼から会議があるときは朝一便で行くと午前中に2〜3軒、訪問できました。この訪問活動は効果があったと
思います。面談して頂いたのは専務・常務クラスの本部長さんで現場責任者への伝達は迅速でした。相手も
こちらの真剣さを読取り、話が早く結論が出てきます。同時に現場フォローもしっかり重要です。
  川上段階から着実に外堀を固めてスペックインも出来て99%決まった・・・・・と思っていると同業他社から
石が飛んできます。どうせ受注できないからといって極端に安い見積を出されるケースです。スッタモンダの
末、値下げして納入したり・・・断ったりで、商道を逸脱した行為が続きました。占有率が高くなればなったで
問題も大きくなりますが、金で占有率を買うマネだけはしたくないと思っておりました。
  営業開発部のもう一つの仕事は「北海道特有のユーザーニーズを探りながら事業部にフィードバックす
る」ことです。特に省エネ・省資源につながるエネルギー関係の研究部門や事業部の技術者を企業さんの
研究所や公設試験場などへ同行して実用化(商品化)に向けたマッチングの可能性等の折衝が主です。
北海道電力総合研究所とのCO2ーCOMPなども記憶に残ります。
次回につづく・・・
次回は 3月 1日更新予定・・・