我 が 健 康 と 登 山
土屋 繁・・・・
  私は今、健康のためと思い定年より2年前から登山を始めた。きっかけは、会社の廊下を歩行中に足の
つま先が引っかかる事に不審を覚え、もはや足の老化が始まったのではないかと思い歩行を重視すること
を思いだしました。老化は目と足から早くやって来ると以前にテレビで見た事があり心機一転、足を強化す
ることとあいなりました。
  今まで色々なスポーツをしていたが、ついに「老化」の二文字が頭をよぎる、今まで考えた事のない二
 文字、水泳、スカイスポーツ等をこなし自分には縁
 遠い物と思っていたが、いまだ割り切れないので
 登山の方が良いのではないかと思い始めました。
 (山の途中でも必ず自分の足で下山しなければな
 らない)また、自分だけの目標だと甘えが出て途中
 で引き返したらつまらないので、山の会に入り皆と
 楽しくまた、人の繋がりも出来、一石三鳥となるの
 でカルチャーセンターでたまたま日曜登山があり
 入会しました。
  槍ヶ岳頂上にて(後列右)
  当初は大変でした(皆さんについて行くのが)標高500m程の山から1800m程の山まで2年間は月1回
程度で、定年退職後は夏山で月3回程度、冬山で月2〜3回程を登っております。カルチャーセンターでは
良い講師に恵まれてどんどん登っておりました。現在では全国組織の山岳会の会員となり仕事はせずに山
ばかり頑張っています。
  若い頃は登山なんて大学のWFか山岳部しかやらないものと思っており、背中に40〜50sを背負って
山また山と縦走のイメージしかなく、汗まみれになり暑く過酷なことしか思えずなぜあんな辛いことをするのか
と、他人事のように思っていたが、それが自分のことになるとは夢にも思っていませんでした。でも、やってみ
ると疲れるが達成感と満足感と良い空気、絶景、高山植物、美味しい昼食、下山後の温泉入浴、ビール
(日帰り登山)格別である。
  縦走登山はテントを担ぎ山中へ、ある時は岩場、またある時は河原、ハエ松の上、また山の頂上や熊の
出る水飲み場(夏残雪の水場)等にテントを張り、面白いようにに歩きました。
  北海道は人が常時管理している小屋が乏しく、ほとんどが避難小屋のため、必ず行程日数分の食料と
水は持たなければならず、かなりザックは重くなります。(特に日高山脈は)25s以上。縦走のテント生活は
思ったより楽しく快適です。ただし晴れの場合。雨天や強風、大雪の場合長時間は眠れません。一度大雪
強風警報が出ていた時に遭遇、気象台に携帯電話で問合せの時は「直ぐ下山して下さい」と怒られた事が
ありますが、天候の変化が早くそのまま山頂で一泊となり1時間毎に起き、除雪とテント固定ロープの確認で
大変でしたが、これも良い経験でした。
   最近は北海道以外の山へも登っており、東北地方、北アルプスへと足を延ばしております。
  09年度は北アルプスでアルピニストの憧れである槍ヶ岳〜奥穂高〜ジャンダルムと縦走し(小屋泊まり)
下山後は山岳会岐阜支部の方と懇親会を開いていただき、深い人の繋がりが出来楽しかった。ついでに
世界遺産である岐阜県の白川郷(合掌造り集落)の観光も出来た(地元会員の案内で)。
  10年度は東北の岩手県の山と山岳映画でも上映のあった、剱岳〜立山山系へと山行しました(小屋泊)
(総日程9/1〜6)ついでに富山、金沢と観光もし又、北海道富良野の山の会の方と友達になり一部同行
登山ともなりました。
  最近は岩登りにもチャレンジを始め、小樽赤岩で
の講習会へと参加させてもらっており、垂直の岩場
(崖)を20bほど登り終わると意外と多少の指が掛か
る岩の窪み等があると登れる事に気づく、ただ、手の
指先と足の指先へは多大なる負担と高度への恐怖感
を克服する必要はあります。今はまだ教えていただい
ていますので命綱は付いてます。
  ただ、時には辛いこともあります、それは山での事
故で亡くなった場合です。入会後まだ2年ほどしかた
たないのですが、もう5人の方が亡くなっており悲しい
  小樽・赤岩の岩登り・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
現実に直面し残念です。(雪崩4名、病死1名)でも現在は首までどっぷり浸かっており、充実した日々を送
っており、来年度南アルプス・春の富士山への夢を馳せています。いつかは海外の山(ヒマラヤ、ヨーロッパ
、北米、アリューシャン列島)へ、体力があればの話です。
  スカイスポーツ(パラグライダー)では10回ほど海外で飛んでいました。(オーストラリア、ニュージーランド
、台湾など)最近はスカイスポーツもご無沙汰ですので、腕が鈍ると困るのでそろそろ又飛ぼうかと考えて
います(笑)
  仕事の付き合いは結構利害関係が発生しますが、趣味はそれがないので気楽で一生涯の楽しみとなるでしょう。
  皆さんも是非機会がありましたらと言うより機会を作り、登って見られたらいかがでしょうか、現在の体力に
合う山が必ずあり、また、一日下界を離れる事をお勧めします。空気がうまい。