北海道 十勝の魅力
永田 藤男・・・・
  平成17年8月、北海道音更町へ移住するきっかけは、
 平成9年長女が帯広畜産大学へ入学の為、準備で初め
 て北海道へ行った広島生まれの私には、感動の連続だ
 った。その後8年間十勝地方への旅が魅力を増幅させ
 た。
 「十勝を知らずして、北海道を語るなかれ」といわれてい
 た。札幌から東へ日高山脈を超えたところに、大きくて
 豊かな十勝平野が広がっている。大きな青空、どこまで
 も続く農村風景、真っ直ぐな道路、北海道の14支庁の
 中で一番広い十勝、面積は約10,800Ku、東京都の
 約5倍、帯広市を中心に、1市16町2村があり、36万の
 人が住んでいる。
 十勝は日本の食料基地、農産物、畜産物、乳製品、海
 の幸も、おいしいものがいっぱいだ。帯広生まれの「豚
 丼」、ケーキやお菓子が安くておいしいのは有名だ。地
 ビールに、ワイン、焼酎、アルコールも飲まずにはいら
 れない。ソフトクリーム、アイスクリームはお店ごとに微妙
 にちがう。
       (自宅前にて愛犬小太郎と雪遊び)
そば、ジャガイモ、サツマイモ、カボチャ、チーズ、ヨーグルトなどをテイストしたものや、トッピングにハスカッ
プや山ブドウを使ったものなど、変わった発見も味わえる。夏限定のおすすめは、もぎたての「とうきび」。
畑から収穫してすぐゆでたトウモロコシの甘さは産地ならではの贅沢だ。
  十勝の大きな空、晴れた夜には、満点の星で埋めつくされる。星を見るおすすめのポイントの一番は、
オーロラの観測でも有名な陸別町。士幌高原からは帯広の夜景と星空がバッチリ。オンネトーや然別湖で
は、風のない夜、湖面に星空が映り宇宙空間に立っているような体験もできる。
  十勝は温泉天国。帯広市内の銭湯もほとんど温泉だ。世界でも珍しい植物性の「モール温泉」や、強
アルカリ性の温泉など泉質も楽しめる。山奥の無料の露天風呂もいいし、ホテルの大浴場もいい。渓流を見
ながら、海を見ながら、大平原を見ながら体の芯から温まろう。
  どこまでも続く大地。大きな青空が広がる十勝だから、遊びもでっかく楽しもう。馬の背にゆられ緑の高原
を散歩しよう。マウンテンバイクで大地を走り、大きな森に包まれた湖を、のんびりと水鳥になった気分でカヌ
ーを漕ぐ。清流をゴムボートで下るラフティングもよい。専門のインストラクターがついてくれるから安心してト
ライできる。
  十勝を、くまなく廻ると、池田ワイン城でロマンをさがし、足寄動物化石博物館で古代を夢見て、太さ10
cm高さ3mにもなる足寄のラワンブキに驚き、エメラルドグリーン色神秘の湖オンネトー、日本最大級の115
cm反射望遠鏡を備えた銀河の森天文台、白樺並木や柏の老木が印象的な面積4,200ha(1,260万坪)の
農林水産省十勝牧場、1,700ha東京ドーム約362個分の日本一広い公共牧場で3,000頭の牛が放牧さ
れているナイタイ高原、標高1,139mで道内の国道では、一番高い三国峠、旧国鉄広尾尾線の愛国駅、
幸福駅は廃線後も昔のまま残されている。生キャラメルで有名な田中義剛花畑牧場や、北海道遺産の帯広
ばんえい競馬、和洋菓子で有名な六花亭、柳月、グランベリーも帯広が本社である。
  昔「札幌から狩勝峠を越えると本当の北海道がある」と言われた十勝地方、大陸性の気候で冬は最低気
温マイナス20℃、夏の最高気温プラス30℃を超える北海道らしい広大な大地と青空、新鮮な農畜産物、温
かい人々が住む、でっかい大地、大きな空に感動させられた。
  私が住む音更町は、帯広市の隣接する町で、人口44,000人。病院、商業施設が充実しており生活面で
不自由はない。近くに十勝川温泉があり、冬は白鳥が、越冬に来る。年平均気温プラス5℃、降雪量は札幌
の3分1だが、一度降るとなかなか解けないが我慢は出来る。
  十勝以外も、なかなかのものである、羅臼、網走、紋別、稚内、礼文島、名寄、旭川、富良野、札幌、小
樽、室蘭、函館、松前、日高、えりも、全道廻って見たが、さすがに広い。四国、九州、沖縄を合わせた面積
と同じだと言われる。
  北海道の季節や動植物の便りを、道民以外の感触でNHK札幌局「まるごとニュース北海道」のお便り
コーナーへ投函し 3度放送され、北海道新聞のすずらん通信員の取材に応じ再々掲載されました。
  平成20年10月、父の体調不良で、広島に帰りました。翌21年3月、父は90才で息を引き取りました。
今だ北海道への熱い思いは、冷めておらず、再度北海道への夢を実現出来るようにしたいものです。3年
2ヶ月の北海道生活は、町内会の皆様、近隣の農家の温かいおもてなしを受け毎日楽しく過ごすことが出来
ました。北海道、最高です。