暑い夜のガチンコ勝負
北海道「沼田町夜高(ようたか)あんどん祭り」
                    倉田武雄(69歳)
「沼田町夜高あんどん祭り」は札幌市の北北東約100キロに位置し、水稲栽培が積極的に行われ「雪中米」で有名な沼田町のお祭りです。
 1974年(昭和49年)、沼田町の開拓者沼田喜三郎のふるさと富山県小矢部市の松本市長が沼田町開基80年の式典に出席のため来町。これが縁となり1977年に沼田町から8人が小矢部市を親善訪問。その時「津沢夜高あんどん祭り」に出会い、継承を決断、決断後は間髪入れず小矢部市より
「夜高づくり指導交流団員」9人が来町し、あんどん作り
     行燈山車の町内練り歩き
を指導・伝授され、「沼田町夜高あんどん祭り」として、同年(1977年)9月に第一回目のお祭りを開催。その後は毎年8月の第4金曜日・土曜日に行われ、今年は42回目の開催となります。道内唯一の喧嘩あんどん≠ニして知られており、曳山や山車をぶっけ合う祭りは全国数あれど行燈山車で喧嘩をするのは本家富山県小矢部市津沢と沼田町だけ。 高さ7メートル長さ12メートル重さ5トン、
竹細工で龍や御所車を型どり、約500個の電球を仕込んで和紙を貼り、ロウ引きをして秘伝の色で彩色、大小合わせて10数基の行燈山車は18時頃から運行が始まり、19時半頃よりクライ
行燈山車どうしのぶつけ合い攻防戦
マックスとなる「あんなにきれいなあんどんが・・・」と少し残念にも思いますが、ためらうことなく、潔く壊していきます。ぶつけ合いは迫力満点、そんなお祭りに洋友会北海道地区写真クラブの皆
さんと行って来ました。人口わずか3100人の沼田町。全町民老若男女のお祭り参加には観る人の心を熱くします。例年、沼田町の人口の20倍にあたる6万人前後の観光客が訪れる町の一大イベント、故郷を懐かしむ想いは、何十年経とうがなかなか薄れません。 私も遠くに故郷を持ちますが、お祭りの日が近づくと子供の頃聞き覚えた祭りばやしが聞こえます。沼田の地に住み遠く離れた出身地の祭りを楽しむ皆さんの気持ちがよくわかります。北海道は開発150年とまだまだ歴史は浅く、何百年と続くお祭りは少ないですが、このように故郷・出身地を懐かしむお祭りが多く一年を通して行われています。 お祭りやイベントは、興奮や感動がいっぱいです。気になるお祭りやイベントを目当てに今年こそ北海道に来られて道産子たちと一緒に盛り上がってみてはいかがですか。
 アイヌの人々のあいさつ言葉で、温かい思いが込められた、新しい北海道の、おもてなしの愛(合)
言葉、「イランカラプテ」で歓迎します。